サマリー
- 台湾で同性婚が法制化。18歳以上であれば婚姻届が政府機関に出せるように
- 台湾はアジアの中でもLGBTに理解のある国。今回の議論は2017年からスタート
- 蔡英文総統も同性婚の成立を祝福するツイートを発信
台湾の立法院にて5月17日、同性婚を合法化する法案の採決が行われ、賛成多数で可決された。同性婚が認められる国は、アジアでは初となる。施行は24日から。
台湾で同性婚が法制化。18歳以上であれば婚姻届が政府機関に出せるように
法案は、 18歳以上の同性同士が排他的で永続的なパートナーシップ関係を築き、婚姻届を政府機関に提出できるという内容。日本のパートナーシップ制度に代表されるシビルユニオンを主張していた野党を退け*1、同性婚の法制化にこぎつけた*2。
台湾はアジアの中でもLGBTに理解のある国。今回の議論は2017年からスタート
台湾はアジア地域の中でもLGBTに対する理解が進んでいる国として知られる。台灣同志遊行(台湾LGBTプライド)はアジアでも最大のパレードと言われており、2018年10月に開催された時には、13万8000人が参加した*3。
今回の法制化の流れは、2017年5月、司法院(台湾における最高司法機関)で同性婚を認めない現行の民法は違憲という判決が出たことに始まる。2年以内の法改正を政府に要請した。ギリギリまで与野党の攻防は続いたが、同性婚の法制化にいたった。
蔡英文総統も同性婚の成立を祝福するツイートを発信
蔡英文(ツァイインウェン)総統(台湾における大統領)は、Twitterで「(同性婚という)先進的な考え方によって、東アジアに根強く残っている価値観を取り去るということを世界にアピールし、歴史を変えるチャンスを得た(※編集部意訳)」とコメントを寄せている。
Good morning #Taiwan. Today, we have a chance to make history & show the world that progressive values can take root in an East Asian society.
— 蔡英文 Tsai Ing-wen (@iingwen) May 17, 2019
Today, we can show the world that #LoveWins. pic.twitter.com/PCPZCTi87M
Source:
台湾の同性婚をめぐる国民投票、反対派が多数に。これまでの経緯と今後の影響を解説。 | ハフポスト
台湾、最高司法機関が同性婚を認めない現行法を違憲判断 合法化へ前進 - ねとらぼ
*1:台湾、同性婚認める法案を可決 アジア初 写真8枚 国際ニュース:AFPBB News
*2:シビルユニオンは法律上の婚姻ではなく、法的権利をパートナーシップ制度などによって保障された関係のこと。婚姻と比較すると、一定の権利が制限されることがある。